つわり(悪阻)について

つわりの症状は、吐き気や嘔吐、食欲不振、胸やけ、倦怠感、頭重、めまいなどですが、その程度は人によって様々です。

現代医学では、つわりは妊娠に伴う症状のひとつと考え、軽症の場合は病気としてとらえません。

一方、東洋医学では、つわりのことを悪阻(おそ)といい、いずれの症状もからだの異常と考えます。

つわりの諸症状を東洋医学で判断すると、脾虚(ひきょ、現代医学の脾臓とは無関係です)といって、普段から胃腸があまり丈夫ではない人や、貧血や冷えのある人に多く見られ、また重症になる場合も多いようです。

鍼灸治療は、この弱った脾胃を補うために、手足の脾経や胃経のツボを用います。

漢方薬は、同じように脾胃を補う薬草や停滞した水をさばく薬草が配合された薬方を、その程度に応じて使い分けて用います。